私の平成17年以降の短歌です。
作品番号 1から14平成17年作品、15から平成18年作品
【43】 | 結ひ上げの髪に飾りし簪の名に惹かれけりハナカンザシの花 ゆいあげのかみにかざりしかんざしのなにひかれけりハナカンザシのはな |
結い上げた日本髪で、振袖を着た娘姿を近年では見 かけられなくなりました。た、 髪に飾った花簪(はなかんざし)が動くにつれて、 ちらちらと揺れて華麗でした。 先日、花やで白い小さい花をいっぱいつけた花を みつけました、その名も「ハナカンザシ」、名前 につられて、、買いました。。 |
【42】 | わが好きな紫色のヒヤシンス蕾ふくらみ春が楽しい わがすきな むらさきいろの ヒヤシンス つぼみふくらみ はるがたのしい |
今年は花の季節が一ヶ月早いとか?、異状気象ですね、 雪国にも雪が無いと聞きました。 それでも、ものの芽がかたまって萌え、花の蕾がふくらんで 早い春を楽しんでおります。 今日も、ヒヤシンスの蕾にそっと触れてみました。 |
【41】 | 宅配にてバレンタインのチョコレートと共に届けりブーケの水仙 たくはいにて バレンタインの チョコレート とともにとどけり ブーケのすいせん |
宅配で小さい箱がとどきました。 包みを開けましたら、香り高い水仙のブーケが入っておりました。 その下に、バレンタインのチョコレートがありまして、 主人が嬉しそう、、ブーケは早速、玄関へいけました。香りが漂って 素敵なプレゼント、嬉しく想いました。 |
【40】 | 針供養すべく乙女ら師と共に薄日差し込む観音堂へ (はりくよう すべくおとめら しとともに うすびさしこむ かんのんどうへ) |
女子生徒らが、先生と一緒に観音様へ「針供養」に、、 そんな記事がありました 昔に変わらないこの文化、今も残っているんですね。 嬉しくもあり、懐かしくもあり、遠い日を想いだしました。 |
【39】 | 一月の末に白梅八、九輪咲くは異常気象を歓迎してか (一がつの すえにはくばい 八、九りん さくはいじょうきしょうを かんげいしてか) |
この冬は暖かくまだ一月とゆうのに白梅が咲きました。 早い春を楽しんでおりました、 異常気象ですね、今年の夏は、冷夏?それとも猛暑?かな。 どちらにしても気になりますね??。 |
【38】 | 午後四時に帰宅し仰ぎ見つけたる月は白くてはかなげでもあり (ごご四時に きたくしあおぎ みつけたる つきはしろくて はかなげでもあり ) |
日曜日の午後四時、帰宅しまして車を降りる時に、 「昼の月がでているよ」と主人がいいました。 「ェッ、昼の月」仰ぎ見ましたが?? 昼の月って、白くてどこかはかなげですね。 |
【37】 | 海越えて女孫の年賀の声近し心はずます元日の朝 (うみこえて めまごのねんがの こえちかし こころはずます がんじつのあさ) |
(ここから、平成19年の作品です) 2007年 明けましておめでとうございます。 今年もつれづれに綴ってまいります、どうぞ よろしくお願いもうしあげます。 元日の朝早く、留学中の孫娘から、年賀の 初便りがありました。 海外電話、すぐ近くに聞こえました。 昔では考えられない事ですね。 |
【36】 | 肩を借り白杖片手に登りゆく「女人高野」を想い出しつつ (かたをかり はくじょうかたてに のぼりゆく にょにんこうやを おもいだしつつ) |
(ほととぎす さくやまでらにかねのおと しづかにわたり あきはくれゆく ) 湖東三山(ことうさんざん)連作になりました。 誘っていただいて、肩を借り、白杖片手にして、石段に 足が滑るたびに支えていただいて、おかげさまで無事に 巡り終えました。 山をおりる前に、鐘楼の鐘を二つ、思い出に感謝を添えて 撞(つ)いて帰りました。 冬を迎えて、この山々は雪に閉ざされるでしょう。 秋の終わりに、充実の思い出と、終生、忘れる事のない 「感謝」の旅でした。 |
【35】 | たまさかに肩を並べて仰ぎ見る十三夜なり指差し添へて (たまさかに かたをならべて あおぎめる 十三夜なり ゆびさしそへて) |
「来てごらん、十三夜だよ」 主人の声に庭に出てみました、主人が指差す先に 十三夜の月が、美しく輝いておりました。 少しだけ欠けて、どこかさみしそう?愛しく想い ながらたたずんでおりました。 |
【34】 | うそ寒く色なき風に虫の声細りゆくなり賤の家の露地 (うそさむく いろなきかぜに むしのこえ ほそりゆくなり しずのやのろじ ) |
何となく肌寒い、晩秋の我が家、 庭にすだいた虫の声が、細くなりました。 今では、「ちちろ」が、わずかに 鳴いています。 |
【33】 | パソコンのキーを叩きて得る文字で今日も詠むかなつれづれの歌 見えずとも人のぬくもり感じ得る出会ひ嬉しき白杖の日々 (パソコンの キーをたたきて うるもじで きょうもよむかな つれづれのうた) (みえずとも ひとのぬくもり かんじうる であひうれしき はくじょうのひび) |
パソコンに出会って、文字を取り戻し、つたないながら 俳句 短歌の世界を楽しんでおります。 おかげで、人の輪がいっそう大きくひろがりました。 「日々ありがとう」人の温もりの中で、幸せをしています。 |
【32】 | 蝉ら出(い)で残しし穴の七つ八つ見つけて愛ほし 抜け殻もまた (せみらいで のこししあなの 七つ八つ みつけていとほし ぬけがらもまた) |
子供の頃、蝉の抜け殻を一つひろって、両手でソッと包んだ事がありました。 何を思ってそうしたのか?覚えておりません。 先日、蝉が残した穴を見て、抜け殻さへもいとおしく、、。 |
【31】 | 白百合が花も見せずに朽ちてゆくうつろふ季節に戸惑ふわが庭 (しらゆりが はなもみせずに くちてゆく うつろふきせつに とまどふわがにわ) |
今年は梅雨あけが遅れ、気温が定まりませんでした。 そのためかどうか?大輪を期待した「ひまはり」も 咲きそびれ、白百合もまた、花を見せずに朽ちてゆきました。 わが屋の小さな庭が、うつろふ季節に戸惑っている模様です。 |
【30】 | 咲き初(そ)めしひまはりの顔日を追へるやうやく目覚めし子供のやうに (さきそめし ひまはりのかお ひをおへる やうやくめざめし こどものやうに) |
今年は、ようやくひまはりが咲きました。 大輪ではなくて、小さい花が咲きました。 無邪気な子供のように、お日様に顔をむけて、回っております。 |
【29】 | ひととせに逝きにしひとの多くして初盆供養に訪(おとな)はんとす (ひととせに ゆきにしひとの おおくして はつぼんくよう おとなはんとす) |
この一年、親族や友人、先輩までも、多くのひとが逝きました。 今年は初盆、「無常」を感じた一年でした。 |
【28】 | 大人びて踊る娘は十六歳浴衣姿が母に似てきぬ (おとなびて おどるむすめは 十六さい ゆかたすがたが ははににてきぬ) |
孫達の成長に、目を細めています。 浴衣姿は、もう大人?お母さんによく似てきました。 |
【27】 | 市の花に微笑むやうな桔梗(きちかう)の「変はらぬ愛」が選ばれしとぞ (しのはなに ほほえむやうな ききょう(きちかう)の 「かはらぬあい」が えらばれしとぞ) |
合併後の「市の花」に選ばれた桔梗、花ことばは「変わらぬ愛」 この花、咲いた時に、いつも思います。 「まるで微笑んでいるよう、、と。」 |
【26】 | 化粧することも忘れて君はいま家族とも離れひとり老いしか (けしょうする こともわすれて きみはいま かぞくともはなれ ひとりおいしか) |
一人で暮らす白杖の友、いつしか連絡も絶えました。 「明日はわが身」、、と思えば??、。 |
【25】 | 波荒く霧立ち込むる相模灘船欠航し浜に佇む (なみあらく きりたちこむる さがみなだ ふねけっこうし はまにたたずむ) |
房総半島までバス旅行、ちょっと遠出の 愛盲連、研修の旅でした。 翌日、予定されていたクルージング、台風3号 の影響で、船は欠航、一路、ハイウエーを走って 帰りました、車中でいただいた冷たいビール、 疲れを癒やしてくれました。 |
【24】 | ふくいくと甘き香りのさくらんぼ産地の風吹く膳の上かな (ふくいくと あまきかおりの さくらんぼ さんちのかぜふく ぜんのうえかな) |
到来のさくらんぼ、包みをあけましたら、甘い香りと一緒に、 産地の風が吹いたような気がしました。 サラダを飾ったり、そーめんにのせたり、結構、楽しませて いただきました。 |