「ホラショパの戯言」

■今日は何の日
●ボタンの日(日本釦協会),●いい夫婦の日(余暇開発センタ−)

# この文書は PHP研究所の著作物です。無断転載は禁止されています。


■おんがく日めくり
イギリスの作曲家、ベンジャミン・ブリテン誕生(1913〜1976)
社会に目を向けた「現代」作曲家

 20世紀を代表する作曲家の一人、ベンジャミン・ブリテン。れっきとしたコンテンポラリー・ミュージックでありながら、親しみやすいメロディ、必要最小限の不協和音、明晰な音楽の構造など、これほど面白く聴ける作曲家も珍しいでしょう。日本ではかつて「青少年のための管弦楽入門」が中学校の音楽授業で鑑賞曲として取り上げられたこともあり、そこからブリテンの名前を知った方も多いかも知れません。

 ブリテンは早熟の天才で、13歳の時から音楽理論と作曲を、作曲家フランク・ブリッジ(1879〜1941)に学びました。恩師ブリッジはブリテンを可愛がり、週末にはブリテンを自宅に泊まらせて無料で教えました。ブリテンは16歳でロンドン王立音楽大学に入学し、続いてブリッジの勧めでウィーン留学してアルバン・ベルク(1885〜1935)に入門しようと考えますが、大学側の反対で頓挫します。もしベルクに習っていたら、難解な12音技法の曲ばかり書いていたかも知れません(※)。

 しかし、当時イギリスを襲っていた大不況は、ブリテンの目を社会に向けさせました。彼は多くの人々に受け入れられる分かり易い語り口で、革新的な音楽を書いてゆきます。詩人オーデンと共に記録映画のサウンドトラックを製作したのも、多数のラジオ音楽を書いたのもそのためです。

 1945年に完成した歌劇「ピーター・グライムズ」は傑作としてブリテンの名声を決定付け、その後多くのオペラの名作を書き続けます。1948年からはオールドバラで現代音楽祭を主宰し、1961年には第二次世界大戦の全ての犠牲者のために「戦争レクイエム」を書き上げます。このように、現代の作曲家の中では最も合唱を愛した作曲家でもあり、児童合唱のための「キャロルの祭典」や、混声無伴奏合唱のための「聖セシーリア讃歌」「五つの花の歌」、管弦楽伴奏の「春の交響曲」などの名作を残しています。

 彼は兵役を拒否したり、テノール歌手ピーター・ピアーズとの同性愛を生涯貫いたりして常に社会と摩擦を起こし、反抗の姿勢を弱めませんでした。そうした彼の体験が、常に弱者や落伍者への理解の眼差しとなり、主要作の根底に流れているのです。

※ベルクは、シェーンベルク、ウェーベルンとともに無調〜12音技法を押し進めたことで知られる作曲家。

# この文書は Yamaha Corporationの著作物です。無断転載は禁止されています。


1901年 (生誕 111年) ロドリーゴ Rodrigo, Joaquin スペイン
1913年 (生誕 99年) ブリテン Britten, Edward Benjamin イギリス
1695年11月21日没 (没後 317年) パーセル Purcell, Henry イギリス

、初期虫歯 診断基準普及へ 口内環境整え再石灰化を
□採血だけでダウン症診断、年内に指針…日産婦
■がん遺伝子活性化の仕組み解明 京大、治療法開発へ一歩
あギャンブル依存の正体…リスク冒す脳の部位とは
ア“謎の病”診断法解けた岐阜大・深尾教授に学会賞

、初期虫歯 診断基準普及へ 口内環境整え再石灰化を
 虫歯というと、削って治すイメージが一般的。だが、初期の虫歯なら口内環境を整えれば歯の再石灰化が進み、削らずに治すことが可能だ。日本の診断基準では、穴が開いてからが虫歯とされるが、海外では初期段階の虫歯を診断できる基準「ICDAS」(アイシーダス、International Caries Detection and Assessment System=国際的う蝕(しょく)探知評価システム)」の普及が進み、日本でも導入の動きが広がっている。(油原聡子)

                   ◇

 ◆穴が開く前に

 虫歯は、歯の表面に付いた歯垢(しこう)(プラーク)内の虫歯菌が作る酸が溶け出し、歯の表面のエナメル質に含まれるミネラル分(リン酸やカルシウムなど)が溶け出す「脱灰(だっかい)」によって起こる。通常は、脱灰が起こっても唾液の成分にはミネラル分が含まれているため、再石灰化される。

 しかし、糖分の取り過ぎなどで脱灰と再石灰化のバランスが崩れると、虫歯になる。初期の虫歯は、この脱灰が起こっている状態。歯の成分が溶け出しているため、白く濁ったシミのようになる。

 東京医科歯科大学の田上順次教授は「初期虫歯の状態なら適切なケアと治療で再石灰化が可能。穴が開いてからでは削る治療しかできない。治療した部分がまた虫歯になるケースも多く、穴が開く前に治療することが重要だ」と話す。

 再石灰化にはまず、食事後の歯磨きで口の中の環境を整えるといいという。虫歯菌は砂糖などの糖分で増えて酸を生み出すため、しっかりと歯磨きをするといい。

 「寝ている間は唾液が出ないため、再石灰化が行われない。夜寝る前の歯磨きはしっかりと行ってほしい」(田上教授)

 唾液を出すことも効果的だ。食事のときによくかんだり、再石灰化を促すミネラル成分「CPP−ACP」の入ったシュガーレスガムを食べたりして唾液の質を高めるのもいい。

 ◆世界基準でも

 初期虫歯から治療を始めようという動きは、世界的に始まっている。近年は虫歯予防に有効なフッ素入りの歯磨き粉などが普及。虫歯になるスピードが遅くなり、穴が開く前の、脱灰が始まった「初期虫歯」の段階で発見することが可能になった。

 初期虫歯の治療に利用されているのが、世界の研究者がつくった虫歯の新しい診断基準「ICDAS」。これまでは世界的な虫歯の統一基準がなかった。2002年から研究が始まり、05年に完成した。

 基準はコード0〜6の7段階。歯の見た目の状態で虫歯の進行度を区分しているのが特徴で、「健全な歯」はコード0。日本の診断基準では歯に穴が開いてからが虫歯とされるが、ICDASではエナメル質が変化している「初期虫歯」はコード1、2に区分され、治療の対象だ。

 国内でもICDASのシンポジウムが開かれるなど導入の動きが出ている。日本ヘルスケア歯科学会の杉山精一代表は「これまで、初期虫歯は予防という観点で捉えられていた。ICDASが導入されれば、患者も初期虫歯を早く自覚できる。穴が開く前でも病変。治療という意識を持つことでケアに力も入り、削る治療に進まないようにできるだろう」と話している。

# この文書は 産経新聞社の著作物です。無断転載は禁止されています。

□採血だけでダウン症診断、年内に指針…日産婦
 妊婦の採血だけで胎児にダウン症など染色体の異常があるかどうか高い精度でわかる新型出生前診断について、日本産科婦人科学会(日産婦)は13日、東京都内で公開シンポジウムを開き、約280人が参加した。

 産科医や小児科医、遺伝診療に関わる看護師やカウンセラーのほか、ダウン症の当事者団体らが登壇し、導入にあたっての問題点などを議論した。日産婦はシンポでの意見を踏まえ、12月中に、検査前後の遺伝カウンセリング体制など実施に向けた指針を策定する。

 新型診断を巡っては、今年8月、国立成育医療研究センターなどが検査を実施するための共同研究組織を設立した。同組織に参加する6施設が既に各医療機関の倫理委員会の承認を受け、8施設が申請中であることがわかった。指針の策定後、高齢妊婦などを対象に検査を実施する。
(2012年11月14日0時1分 読売新聞)

# この文書は 読売新聞社の著作物です。無断転載は禁止されています。

■がん遺伝子活性化の仕組み解明 京大、治療法開発へ一歩
 京都大の高折晃史教授らは、がん遺伝子を変異させて働きを強める遺伝子を見つけた。がん遺伝子の特定の構造に働き掛けて間接的にがん化を促していた。新たながんの治療法開発に役立つ成果という。

 研究論文が英科学誌サイエンティフィック・リポーツに13日、掲載された。

 がんはがん遺伝子が過剰に働いたり、がん化を抑制する遺伝子の働きが弱まったりすると起こる。がん遺伝子は放射線や紫外線などで変異ができると、活発に働くようになる場合がある。

 研究チームは乳がん患者のがん遺伝子の塩基配列で特定の変異が多いことに着目。免疫細胞で主に働く遺伝子「APOBEC3」から生まれるたんぱく質が関わっていることを突き止めた。

 この遺伝子はリンパ腫の細胞では通常の約100倍働いていた。過剰に働くように遺伝子改変すると変異はさらに増えたという。

# この文書は 日本経済新聞社の著作物です。無断転載は禁止されています。

あギャンブル依存の正体…リスク冒す脳の部位とは
 ラットの大脳の「島皮質前部」と呼ばれる部分の働きを抑制すると、リスクを回避する傾向になることを東北大学大学院生命科学研究科の飯島敏夫教授(脳神経科学)の研究チームが突き止めた。

 ハイリスクな賭け事にはまるギャンブル依存症の治療への応用が期待される。研究成果は、米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」に掲載された。

 飯島教授らはラットを使い、レバーを押すと水が飲める装置を用いて実験した。レバーは二つあり、一方は、押すと必ず2滴の水が飲める。もう一方は、2分の1の確率で、水が全く飲めないか、水が4滴飲めるかのレバー。ラットがどちらを選ぶようになるか調べた。

 その結果、ラットは、喉が渇いている時には、水が出ないリスクを冒しても、多くの水を得られるレバーを選ぶ傾向が強いことがわかった。

 だが、大脳の島皮質前部に薬剤を注射して活動を抑制すると、必ず水が飲めるレバーを選ぶ確率が高くなった。薬の効果がなくなる翌日には再び、リスクを冒すケースが増えた。
(2012年11月14日16時4分 読売新聞)

# この文書は 読売新聞社の著作物です。無断転載は禁止されています。

ア“謎の病”診断法解けた岐阜大・深尾教授に学会賞
 岐阜大医学部の深尾敏幸教授(51)=小児科=が、本年度の日本先天代謝異常学会の学会賞を受賞した。肝臓で作られる有機化合物「ケトン体」が呼吸器系の発作を引き起こす病気の診断法を、世界で初めて確立した功績が評価された。15日に岐阜市内で開かれる学会総会で授賞式がある。

 ケトン体は血糖値を維持するため糖が不足する空腹時に体内で作られる。平常なら心臓や筋肉を動かすエネルギーとなるが、まれに先天的にケトン体をエネルギーに変える酵素を持たない人がいる。この先天性ケトン体代謝異常症の場合、ケトン体は血中に蓄積されて血液を酸化。多呼吸や意識障害を誘発し、死に至ることもある。

 深尾教授は、病気の原因となる遺伝子を特定し、皮膚などの細胞の遺伝子から診断する方法を確立した。患者が子どもの場合、糖分不足をきちんと補うことで発作を抑止でき、おおむね十歳を超えると筋肉が糖を作り出すため発作が起きにくくなることも分かった。

 研究開始は、岐阜大大学院に在籍していた二十年前。当時は世界で十例ほどしか症例がなく、謎の多い病気だった。海外の病院に手紙を出し、学会を行脚することで、少しずつデータや遺伝子を取り寄せて病気の実態を調べたという。

 診断法を確立してから世界中の病院から診断の依頼が持ち掛けられている。深尾教授は「この病気を研究しているのは、世界でも自分だけということがやりがい」と受賞を喜ぶ。

 (井上峻輔)

# この文書は 中日新聞の著作物です。無断転載は禁止されています。